ヒョンデは2025年1月10日、新型コンパクトEV「インスター(INSTER)」の先行予約を日本市場で開始しました。同モデルは同日に開催された東京オートサロン2025で日本初公開され、来場者から高い注目を集めました。2024年6月に韓国・釜山モビリティショーで世界初公開されたインスターは、すでに韓国やヨーロッパ市場で販売を開始しています。
インスターは、3グレードでの展開となります。エントリーグレードの「カジュアル」を284万9000円、中間グレードの「ボヤージュ」を335万5000円、最上級グレードの「ラウンジ」を357万5000円という価格(消費税込)で発売します。
全長3830mm×全幅1610mm×全高1615mmというコンパクトなボディサイズに、42kWhまたは49kWhのバッテリーを搭載。航続距離は最大420kmを実現しています。また、4段階の回生ブレーキ制御に加え、自動モードを備えています。
インテリアでは、コラムタイプの電子制御シフトレバーと前席ベンチシートの採用により、開放的なコックピット空間を創出。また、乗車定員を4名に絞ることで全席での快適性を向上させ、後席にはリクライニング機能とスライド調整機能を標準装備、前後席ともにフルフォールディングが可能です。
外観デザインは、丸形LEDヘッドライトを基調としながら、ヒョンデのEVモデルの特徴であるピクセルデザインを随所に採用しています。
安全装備面では、高速道路での車間距離を維持する高速道路ドライビングアシスト(HDA)や、周囲の状況をモニターに表示するサラウンドビューモニター(SVM)を搭載。さらに、ヒョンデ車として初めてペダル踏み間違いセーフティアシスト(PMSA)を採用し、安全性を強化しています。
装備面では、10.25インチの高解像度メータークラスターとナビゲーションディスプレイを採用し、運転中の視認性を向上。また、ヒョンデのEV全車に搭載される車内外での電気機器給電機能「V2L」を全グレードに標準装備しています。
ヒョンデにとって、IONIQ 5、KONA、IONIQ 5 Nに続く日本市場で4台目となるEVモデルのインスターは、その価格帯やサイズ感から、2022年2月の日本再参入以来、ZEV(ゼロエミッションビークル)のみを展開してきた同社の戦略を強化する重要モデル。納車時期については現時点で未発表ですが、日本市場で求められてきたコンパクトEVセグメントでの新たな選択肢として、今後の展開が期待されます。