インド市場拡大に向けて、BMWがBEVの現地生産を開始
BMWグループインドは2025年1月17日、同社初の現地生産電気自動車(EV)となる「BMW X1ロングホイールベース オールエレクトリック」を発表しました。同社は2024年、インドの高級車市場におけるEVセグメントで3年連続のトップシェアを獲得しており、今回の新型EVの投入により、さらなる市場拡大を目指す姿勢を鮮明にしています。
BMWグループインドの2024年のEV販売実績は1249台で、「BMW i7」が384台と同社のEVモデルの中で最多販売を記録しました。高級車メーカーとして初めて、インドにおけるEV累計販売台数が3000台を突破しました。
現在、同社はインドで6車種のEVと2車種の電動二輪車を展開しており、そのラインナップは「BMW i7」「BMW iX」「BMW i5」「BMW i4」「BMW iX1」「MINI カントリーマン エレクトリック」、二輪車では「BMW CE 04」「BMW CE 02」となっています。中でも「BMW iX」は、累計1100台以上を販売し、インドの高級EVセグメントで最も人気のあるモデルとなっています。
今回発表された新型EVのBMW X1ロングホイールベース オールエレクトリックは、チェンナイ工場で生産される「eDrive20L」の1グレード展開で、価格は490万ルピー(約800万円)からとなります。BMWグループインドのヴィクラム・パワー社長兼CEOは「X1ロングホイールベースは、実用性とサステナビリティを1つのパッケージで提供する高級車であり、新しいインドの aspirational(上昇志向の)ニーズに応える完璧なプレミアムSUVとなる」とコメントしています。
新型X1ロングホイールベース オールエレクトリックは、全長4616mm、ホイールベース2800mmと、セグメント最大のサイズを誇ります。第5世代BMWeDriveテクノロジーを採用し、フロントに搭載された電気モータは最高出力204馬力、最大トルク250Nmを発生。66.4kWhのリチウムイオンバッテリーを搭載し、インドのMIDC基準で531kmの航続距離を実現しています。
充電インフラ面では、BMWグループインドは国内35都市のディーラーネットワークに急速充電器を設置。新たに「チャージング・コンシェルジュ」サービスを導入し、長距離移動時の充電計画をサポートする体制を整えています。同社はインド国内の主要な公共充電ネットワークと戦略的パートナーシップを結び、5000以上の充電ポイントへのアクセスを顧客に提供しています。
またBMWグループインドは、BMWインディア・フィナンシャル・サービスを通じた月額3万8422ルピー(約6万3000円)からの購入プランや、8年16万kmのバッテリー保証など、充実した顧客サポートプログラムを実施、インドでのEV市場拡大へ展開を進めています。
メイン画像:新型X1ロングホイールベース オールエレクトリック