全世界規模で成長が予想される2025年のEV市場
英国の電気自動車(EV)調査会社Rho Motionは1月28日、2025年のグローバルEV市場予測を発表し、世界のEV販売台数が前年比18%増の2000万台を超える見通しを示しました。
同社の予測によると、2025年の地域別販売台数は、中国が前年比17%増の1290万台、欧州(EU・EFTA・英国)が同15%増の350万台、北米(米国・カナダ)が同16%増の210万台となる見込みです。
Rho Motionのイオラ・ヒューズ研究部長は「2025年は各地域で法規制が市場を左右する年になる」と指摘。EUでは新たな排ガス規制が施行され、米国ではトランプ大統領の政策変更が予想される一方、中国では下取り支援策が継続されるとしています。
特に欧州市場については、2024年に前年比3%減となった販売台数が、新しい排ガス規制の施行により2025年は回復に転じる見通しです。ただし、自動車メーカーの多くは規制目標の達成が困難で、最大100億ユーロの制裁金が課される可能性があるとしています。
中国市場では、BYDやグレート・ウォール・モーター(長城汽車)がブラジルで生産を開始するほか、BYDはハンガリーでも生産を開始する予定です。国内では補助金政策の継続により高成長が続き、2025年以降にはEV比率が50%を超える見込みです。
北米市場については、トランプ政権下で規制環境が大きく変化する可能性があるものの、2025年については自動車メーカーの計画が既に進行しているため、影響は限定的になるとの見方を示しています。
メイン画像:中国市場で販売されるシャオミのSU7。同社は2025年の販売目標を30万台と設定(iStock.com/Robert Way)