テスラの運転支援システム「FSD(スーパーバイズド)」をめぐり、スロバキアのヨゼフ・ラーシュ・ジュニア運輸相が、同国での承認に向けて作業を進めていることを明らかにしました。実現すれば、FSDを認めるEU加盟国は9カ国目となる見通しです。
2026年10月7日、ラーシュ運輸相は「私たちは、安全性を向上させる現代的なシステムを使用できるよう努力しています。テスラと交渉し、正しい軌道に進んでいることも確認しました」と、自身のFacebookアカウントで語っています。スロバキアは、テスラのAI部門トップであるアショク・エルスワミ氏が6月に示した資料で、すでに承認手続き中の国として挙げられていました。今回の発言は、その手続きが実際に前進していることを示すものといえます。
欧州でのFSD展開の起点は、オランダの車両当局RDWが2026年4月10日に出した暫定的な型式認可です。EU型式認可規則(2018/858)第39条の例外規定に基づくもので、他の加盟国はこの認可を自国でも認める形で導入を進めています。
9月末時点で承認済みなのは、オランダ、ベルギー、デンマーク、リトアニア、エストニア、スロベニア、チェコ、クロアチアの8カ国です。9月だけでスロベニア、チェコ、クロアチアの3カ国が相次いで加わりました。隣国チェコが9月21日に承認したことは、スロバキアにとっても追い風になりそうです。
EU全域での一括承認をめぐっては、10月6日に大きな前進もありました。EU最大の自動車市場であるドイツの連邦交通省が、FSDのEU全域での早期承認を支持する方針を発表したのです。
これまで独自の検証を進め、慎重な姿勢を取ってきたドイツですが、シュテッフェン・ビルガー交通相が9月にテスラと協議し、条件面で合意しました。名称を「テスラ・アシステッド・ドライビング(TAD)」に改めることや、制限速度の超過幅を最大10%に抑えることなどが柱です。
各国での個別承認が着実に広がるなか、最大市場ドイツも支持を表明しました。スロバキアの正式承認、そして12月のTCMVでの採決に向けて、欧州でFSDが本格的に解禁される日は確実に近づいているといえそうです。

