by EVちゃんねる
「JAPAN MOBILITY SHOW 2023(ジャパンモビリティショー2023)」(一般公開日:2023年10月28日(土)~11月5日(日)、場所:東京ビックサイト、主催:一般社団法人 日本自動車工業会)が開催されました。2019年まで、東京モーターショーという名前で親しまれてきたこのショーですが、コロナをきっかけに一回中止されたあと4年ぶりの再開となります。今回から名称がジャパンモビリティショーに変わりました。モーターショー自体は1954年から行われているものの、今回は、車だけではなく、移動に関する様々なジャンルの475社を超える参加企業による展示がされている総合的なモビリティショーになっています。
参加が475社を超えるイベントなので、ポイントを押さえながら会場は回りたいものです。ジャパンモビリティショー2023の公式HPによるとの会場は以下のようになっています。当日会場ではMAP配布されていないのでMAP機能が搭載された「推しモビ図鑑」という公式のアプリを活用しても良いかと思います。
JAPAN MOBILITY SHOW 2023は、東京ビックサイトで、自動車メーカーの展示が中心の東展示棟と、スタートアップや自動車メーカー以外などが入った西展示棟、イベントスペースが中心の南展示棟の3つの棟で開催されています。この中で注目なのは、新車やコンセプトカーが展示されている東展示棟と自動車業界だけではないオールインダストリーで様々な次世代型モビリティが体感できる「Tokyo Future Tour(東京フューチャーツアー)」が開催されている西展示棟です。
ここでは、EVやPHEV、燃料電池自動車が展示されている東展示棟1〜6ホールの自動車メーカーのブースから自家用EVの展示を中心に前後編の記事で紹介したいと思います。
まず今回の前編では、トヨタをはじめとした国内メーカーやメルセデス・ベンツのブースが並ぶ東展示棟1.2.3ホールを見ていきます。
■マツダ
【MAZDA ICONIC SP】
EVかどうかは明示されませんでしたが、マツダの新たなアイコンとなるスポーツカーコンセプトが発表されました。自動運転など移動の手段となりつつある車ですが、「『クルマが好き』という気持ちにこれまでも、これからも、寄り添い続けるマツダ」とのマツダのメッセージ通り、「ひと中心」のクルマをつくり続けていきたいという思いが込められたコンセプトでした。
■トヨタ
【FT-Se & FT-3e】
トヨタは、“Mobility for All”の精神に基づく車両展示では、唯一無二の愛車として進化していく未来のクルマも展開しました。
今後トヨタは1つのプラットフォームで複数の車を作っていきます。それが、第3世代のプラットフォームとなり、ホイールベースや搭載するモーター、バッテリー容量、航続距離は異なるものの、1つのプラットフォームの上に違うボディスタイルを載せていくことで様々なバリエーションを出していきます。
トヨタのブースのステージの上に展示されている2台、スポーツタイプのFT-SeとSUVタイプのFT-3eは、その第3世代のプラットフォームをベースとしたコンセプトカーとなります。
なお、こちらのコンセプトカーはあくまでスポーツカーやSUVを同じプラットフォームをベースとして作ったらどうなるのか、ということを体現したものであるため、このクルマがそのまま市販されるわけでは有りません。2026年発売予定の同じく第3世代のプラットフォームのLexusLC-ZCが市販第一弾で、この2台は、それ以降に発表となる予定です。
【KAYOIBAKO】
軽バンタイプのEVで”通箱(かよいばこ)”という部品や商品の輸送に使うコンテナボックスがあり、クルマをその通箱のように利用したらどうなるのかということを考えたコンセプトカーです。主に商用をイメージしたコンセプトカーではありますが、個人ユースでも活躍しそうです。
【EPU】
ピックアップトラックのEVコンセプトです。コンセプトカーと言ってもある程度作り込まれているクルマだったので商品かが間もないかもしれません。現時点でのコンセプトではかなりトラックベッドの深さが有り、EV独特の低重心により床の高さを低くすることによって容量の拡大を図っているようです。まだどこの市場向けなのかは決まっていないですが、ピックアップトラックが少ない日本市場には導入されるのが楽しみです。
【Land Cruiser Se】
ランドクルーザーをEVにしたらどの様になるのかを体現したコンセプトカーです。スタイリッシュかつ高い上質感を兼ね備えたスタイリングです。世界の多様なニーズに対応した3列シートSUVということでランドクルーザーブランドの新たな魅力を拡大するということです。まだまだコンセプトカーの状態なのでフロントのライトはもちろん、他の細部などはまだ作り込まれていません。
■ダイハツ
【UNIFORM Truck / UNIFORM Cargo】
働くクルマの本質を追求し、多様な働き方や用途に対応する未来の軽商用車 UNIFORM TruckとUNIFORM Cargoはダイハツが提案する軽バンの次の形を体現したコンセプトです。EVと言うことでフロアを平たく、ホイルベースも広く取れるため、かなり中は広く作られています。ダイハツによると、ジェネレーターなどを使って荷台に電気を提供するのではなく、EVらしく床下に詰められているバッテリーを使って供給するということを実現していきたいとのことでした。
【OSANPO】
主役は外観ということを意識しつつオープンエアの心地よさをお散歩に出かけるような手軽さで楽しめる、近距離を走ることに特化した軽乗用EVです。こちらはあくまでオープンエアを楽しむためのEVなためルーフをつけることは想定していないとのこと。また、手ぶらで乗るということもダイハツは意識しているそうで、荷物は前後のカーゴスペースに入れる想定で、中には二人分のサングラスと折り畳み傘を入れるスペースのみを確保しています。
■メルセデス・ベンツ
【EQG】
本イベントで「電動化」「デジタル化」「サステナビリティ」をテーマに車両展示やコンテンツをご用意しているメルセデス・ベンツ。日本でも大人気のGクラスが電動化したコンセプトカーのEQGも展示されています。全体的なフォルムは一緒ですが、丸みを帯びさせることによって空気抵抗値が減り、電費の向上につげます。ドアにLEDのバーが付いていたり、後ろのスペアタイヤハウスのところにLEDストライプがついていたりとコンセプトカーらしい雰囲気も楽しめます。
■スバル
【SUBARU SPORT MOBILITY Concept】
未来においても独自の提供価値である「安心と愉しさ」は変わらないという想いから、電動化時代でも変わらぬ、走る愉しさを提供するクルマ「SUBARU SPORT MOBILITY Concept」をメインステージに、空飛ぶクルマのコンセプト「SUBARU AIR MOBILITY Concept」とともに出展しています。このクルマは、スバルのEVスポーツカーのコンセプト。カーボンファイバーがクルマのあらゆるところに使用されていて軽量化を意識させ、空力も意識しているようなデザイン性が感じられました。
この他、東展示棟1.2.3ホールでは、いすゞ、UDトラック、三菱ふそう、日野といったトラックなどの商用車を扱うメーカーやタイヤメーカーなどがブースを展開しています。
本記事の後編では、レクサス、日産、三菱、ホンダ、スズキといった国内メーカーや、BYDやBMW、話題のソニー・ホンダモビリティなどの未来のEVコンセプトが体感できる、東展示棟4.5.6ホール。そして、今年のジャパンモビリティショーを象徴する西棟の「Tokyo Future Tour(東京フューチャーツアー)」を紹介します。
「ジャパンモビリティショー2023へ行くなら押さえたい! 注目のEVと次世代型モビリティを紹介します(後編)」
この記事で紹介したEVの紹介動画は、以下の EVちゃんねるのYou Tubeで見ることができます。
【ジャパンモビリティショーEV速報】展示されていた注目EVたちすべてをメーカーごとに徹底的に見てきました!