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ジャパンモビリティショー2023へ行くなら押さえたい! 注目のEVと次世代型モビリティを紹介します(後編)

 by EVちゃんねる

  東京ビックサイトで開催されている「JAPAN MOBILITY SHOW 2023(ジャパンモビリティショー2023)」(一般公開日:2023年10月28日(土)~11月5日(日)、場所:東京ビックサイト、主催:一般社団法人 日本自動車工業会)の注目展示を紹介している前後編記事。前編では、自動車メーカーが新車を発表する東展示棟1〜6ホールのうちの、マツダ、トヨタ、ダイハツ、メルセデス・ベンツ、スバルなどが新車を発表している1.2.3ホールを紹介しました。

「ジャパンモビリティショー2023に行くなら押さえたい! 注目のEVと次世代型モビリティを紹介します(前編)」

 今回、この記事の後編では、自動車メーカーの新車が並ぶ東展示棟の4.5.6ホールと、西展示棟で開催されている「Tokyo Future Tour(東京フューチャーツアー)」を紹介します。

 まず、レクサス、日産、三菱、ホンダ、スズキといった国内メーカーや、BYDやBMW、話題のソニー・ホンダモビリティなどの未来のEVコンセプトが展示される東展示棟の4.5.6ホールに足を運んでみましょう!

10月25日に実施されたプレスカンファレンスの際の東展示棟4・5・6ホールの会場風景
10月25日に実施されたプレスカンファレンスの際の東展示棟4・5・6ホールの会場風景

■レクサス

【LF-ZC】

 LEXUSのブースは、「Pushing the Boundaries of the Electrified Experience」をテーマに電動化で実現する未来のクルマとモビリティー体験を提案しています。2035年バッテリーEVブランドへの変革を目指すLEXUSの次世代バッテリーEVコンセプトモデルの世界初出展に注目。このLF-ZCは、トヨタのFT-3eとFT-Seとプラットフォームを共有したEVで、2026年に市場に投入予定のコンセプトです。全固体電池ではないものの改良型のバッテリーを搭載し、航続距離1000kmを目指しています。

航続距離1000kmを目指すLF-ZC
航続距離1000kmを目指すLF-ZC

■BYD

【BYD DOLPHIN】

 海外で大人気のEVが揃ったBYDのブースには、日本国内でも2023年9月20日から363万円で発売され注目を浴びた DOLPHINも展示されています。

【BYD SEAL】

ジャパンモビリティショー2023で、一足早く展示をされたのがBYDのSEALです。ATTO3、ドルフィンに続き、2024年春に日本発売予定です。

来年春発売予定の「SEAL」も一足はやく展示されました
来年春発売予定の「SEAL」も一足はやく展示されました

【DENZA D9】

 BYDがメルセデスと共同開発した7人乗りプレミアムEV。中国ではすでに販売されていてかなりの勢いで売れているミニバンタイプのEVです。内装は高級感があり、シートも座り心地も抜群です。

中国でも人気の「DENZA D9」はベンツとの共同開発
中国でも人気の「DENZA D9」はベンツとの共同開発

【YANGWANG U8】

「e4 プラットフォーム」という独立式の4つのモーターでトルク制御をする為、高い車両コントロール性能を持っているのが高級ラインYANGWANG のU8。会場ではクルマがその場で360度回転するタンクターンを披露し、4輪独立であることならではの利点を活かしていました。かなり車体は大きく、存在感があります。水陸での走行が可能とのことでプレミム性とオフロード性の両方を兼ね備えたEVです。

YANGWANG U8は、その場で360度回転するタンクターンを披露してくれます
YANGWANG U8は、その場で360度回転するタンクターンを披露してくれます

■三菱自動車

【MITSUBISHI D:X Concept】

「冒険心はいつもあなたの中にある。いつだって誰だって、どこにいたって冒険はできる」をテーマに出展している三菱自動車のブースには未来のデリカをイメージしたD:Xconceptが展示されています。こちらは、EVではなくPHEVとのことですが、現行のデリカに比べるとかなり車体が大きく存在感があります。キャンプなどのアウトドア使用でも便利な、前の座席が180度回転するコンセプトカーでした。三菱によるとD:XのXの部分には数字が入るかも? とのことですので、今後このコンセプトカーがどの様に進化していくのか期待できます。

未来のデリカをイメージした「D:Xconcept」
未来のデリカをイメージした「D:Xconcept」

■日産自動車

 日産のブースのステージには、この展示会に向けて発表された5つのEVコンセプトのうちの3台(Hyper Force、Hyper Punk、Hyper Tourer )が展示されています。日産が掲げた「未来を切り拓き、ワクワク感を次のレベルへ引き上げるEVコンセプトカーや先進技術」の言葉通りフィジカルとデジタルがシームレスに融合したインタラクティブなステージ上に並ぶ、新しい時代のペルソナをイメージして構築された世界観が楽しいです。

日産がイベントに合わせて発表した、Hyper Tourer (左)、Hyper Force(中)、Hyper Punk(右)
日産がイベントに合わせて発表した、Hyper Tourer (左)、Hyper Force(中)、Hyper Punk(右)

【Nissan Hyper Force】

 ジャパンモビリティショー2023のプレスデーに日産自動車の内田誠社長兼CEOによって披露された、近未来のスポーツカーがHyper Forceです。究極のドライビングプレジャーを追求しながらも、高い環境性能と日常での快適性を兼ね備えた、というこの次世代型高性能スーパーカーは、全固体電池と高出力モーターのパワートレインで最大出力1000kWを発生し圧倒的な加速力を発揮します。

最大出力1000kWの近未来型スーパーカー、Hyper Force
最大出力1000kWの近未来型スーパーカー、Hyper Force

【Nissan Hyper Punk】

 コンセプトキャラクターのYukiのDJブースが、日産ブーススクリーンに登場。彼女が奏でる音楽を聴きながら、自分の動きや服装の色に合わせてスクリーンの中の映像が変化します。車内で過ごす時間をクリエイティブなものにするコネクティビティ技術が、クルマの中での制作活動やクリエイターとのコラボレーションを可能にするHyper Punkならではの「自己表現」を、会場では直感的に楽しめます。

クルマの中での制作活動やクリエイターとのコラボレーションが可能なHyper Punk
クルマの中での制作活動やクリエイターとのコラボレーションが可能なHyper Punk

【Nissan Hyper Tourer 】

 日産は、このイベントではフロア一面に搭載したLEDパネルで、周辺の景色が溶け込んだかのようなイマーシブな空間を演出。運転席と助手席が360度回転し完全自動運転モードでの走行中には運転席と助手席を後部座席と向かい合わせにすることもできる、Hyper Tourerが可能にする「人との繋がり」を表現しています。

完全自動運転時、運転席と助手席を180度回転させて後部座席と向き合わせにできる、Hyper Tourer
完全自動運転時、運転席と助手席を180度回転させて後部座席と向き合わせにできる、Hyper Tourer

■BMW

【Neue Klasse】

 BMW Vision Neue Klasse(ビジョン・ノイエ・クラッセ)は、ミュンヘンで開催されたIAAモビリティ2023にて世界に向けてお披露目されており、今回のジャパンモビリティショー2023でアジア初公開となりました。BMWは、このクルマをベースに「未来のドライビングとユーザーエクスペリエンスを先取りしたビジョンを提供する」とのことで、2025年よりそのビジョンが現実化されていきます。

BMW が未来のビジョンを構築していくベースとなるEV「Vision Neue Klasse」
BMW が未来のビジョンを構築していくベースとなるEV「Vision Neue Klasse」

【iX2】

 今回のモビリティーショーでニューBMW iX2 / X2がデビューしました。SUVでありつつも、スタイリッシュなクーペデザインを取り入れることによってスポーツ感が増したEVとなっています。

BMW iX2も本イベントでデビュー
BMW iX2も本イベントでデビュー

■スズキ

【eVX】

 今回の出展テーマ「世界中に、ワクワクの、アンサーを」の通り、スズキがグローバル向けに投入する予定の第一弾がこのeVX。スズキ初のEV化したSUVモデルとなります。2023年1月にインドで公開したもののエクステリアをブラッシュアップし、インテリアも初公開しました。航続距離は500kmを予定指しています。

海外からの来場客の注目も高かったスズキのeVX
海外からの来場客の注目も高かったスズキのeVX

【eWX】

 このeWXは、実用的な軽ワゴンというスズキの特徴を活かしつつ、電気自動車らしさを融合したコンセプトEVです。航続距離は230kmとのこと。

国内でも人気を呼びそうなEV軽ワゴンeWX
国内でも人気を呼びそうなEV軽ワゴンeWX

■ホンダ

【Cruise Origin】

 ホンダの夢をかたちにした「時間や空間といったさまざまな制約から人を解放するモビリティ」とのテーマを体現した、国内でもすでに導入が決まっているという完全自動運転型EV。レベル4の自動運転なので、このEVには運転席がなく、24時間監視しながら運行を行います。時速40-60kmで、将来的には、東京で運行することも想定。両側スライドドアで室内空間も広く、最大6人が対面で乗れる仕様になっています。

レベル4の自動運転が可能なEV「Cruise Origin」
レベル4の自動運転が可能なEV「Cruise Origin」

【CI-MEV】

 ホンダの都市型近距離モビリティのコンセプトEVです。現在発売されているトヨタの超小型BEV「C+pod」に近い乗り物ということで、近距離でゆっくり移動することをコンセプトにしています。中の空間は少し狭いものの、現行の「C+pod 」よりはかなり進化しており、ディスプレイなどが多用されているモデルとなっています。

都市型近距離モビリティのコンセプトEV「CI-MEV」
都市型近距離モビリティのコンセプトEV「CI-MEV」

【サステナ・シー コンセプト/ポケット コンセプト】

 ホンダのコンパクトカーEVのコンセプトモデル「サステナ・シー コンセプト」と、それに合わせてデザインされたコンパクトバイク「ポケット コンセプト」。セットで販売するかどうかはまだ決まってないそうですが、ポケット コンセプトはサステナ・シー コンセプトの中に乗るように設計されています。サステナ・シー コンセプトは、パネルの外装の大部分が樹脂でできていて、それもリサイクルした樹脂のみを使っています。樹脂に色を塗るのではなく、樹脂自体がこのような色なので、この素材を使うことによって工場から出されるCO2値が45%削減できます。サステナ・シー コンセプトのボンネットとルーフにはソーラーパネルがついており、エアコンなどに使うバッテリーの充電はこれらを活用することが想定されています。サステナ・シー コンセプトは、ホンダの全く新しいシリーズとして登場する予定です。

サステナ・シー ・コンセプト(右)とポケット ・コンセプト(左)
サステナ・シー コンセプト(右)とポケット コンセプト(左)

ポケット コンセプトはサステナ・シー コンセプトの中に乗るように設計されています
ポケット コンセプトはサステナ・シー コンセプトの中に乗るように設計されています

■ソニー・ホンダモビリティ

【AFEELA】

 ソニーとホンダの合弁会社、ソニー・ホンダモビリティによって、2023年1月にアメリカ・ラスベガスで行われたCESで発表されたEVです。リアルとバーチャルの世界を融合していくことで、移動空間をエンタテインメント空間、感動空間へと拡張することを目標に作られています。量産車は2025年前半から先行受注を開始。実際のデリバリーは2026年春ごろに北米から始まり、その後、2026年内には日本への導入が予定されています。

AFFELAは、2026年内に日本への導入が計画されています
AFFELAは、2026年内に日本への導入が計画されています

 以上が、「JAPAN MOBILITY SHOW 2023(ジャパンモビリティショー2023)」の東展示棟4.5.6ホールにブースを設けている自動車メーカーが発表・展示しているEVの数々です。

 今回のジャパンモビリティショー2023は、東京モーターショーからジャパンモビリティショーに名称を変えたように、自動車以外の様々な移動手段や、それにまつわるサービスの展示があるのが特徴です。中でも、西展示棟で開催されている「Tokyo Future Tour(東京フューチャーツアー)」では、空飛ぶクルマや未来のキッチンカーなど、多様な次世代型モビリティが体感できます。

 ここでは、「Tokyo Future Tour(東京フューチャーツアー)」の一部を写真で紹介します。

「Tokyo Future Tour」のエントランス
未来の東京をモビリティに乗って体験する映像体験からスタートです
ツアーの会場に入るとロボットたちが出迎えてくれます。
SR-02は、しゃがんだり立ったり前後に歩行したりします。
トヨタ自動車のjoby
無人警備・消毒ロボット PATORO
災害時にも活躍する川崎重工の大型多用途ドローン
FOOD & MOBILITYコーナーでは食にまつわる最新技術が体感できます
トヨタの次世代電気自動車e-Paletteでは、スムージーがいただけます。
「Tokyo Future Tour」のエントランス
未来の東京をモビリティに乗って体験する映像体験からスタートです
ツアーの会場に入るとロボットたちが出迎えてくれます。
SR-02は、しゃがんだり立ったり前後に歩行したりします。
トヨタ自動車のjoby
無人警備・消毒ロボット PATORO
災害時にも活躍する川崎重工の大型多用途ドローン
FOOD & MOBILITYコーナーでは食にまつわる最新技術が体感できます
トヨタの次世代電気自動車e-Paletteでは、スムージーがいただけます。
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「Tokyo Future Tour」のエントランス
未来の東京をモビリティに乗って体験する映像体験からスタートです
ツアーの会場に入るとロボットたちが出迎えてくれます。
SR-02は、しゃがんだり立ったり前後に歩行したりします。
トヨタ自動車のjoby
無人警備・消毒ロボット PATORO
災害時にも活躍する川崎重工の大型多用途ドローン
FOOD & MOBILITYコーナーでは食にまつわる最新技術が体感できます
トヨタの次世代電気自動車e-Paletteでは、スムージーがいただけます。
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 自動車メーカーの数年後を映し出すEVコンセプトやモビリティに関連した最新技術が大集結したジャパンモビリティショー2023。今週末の3連休、東京ビックサイトの会場に足を運んで、本物を見て触ることで、刺激的なモビリティの未来を体感してみてはいかがでしょう。

 ジャパンモビリティショー2023の概要は以下の記事で紹介しています。

「東京モーターショーが生まれ変わった! 400社以上が集まる「JAPAN MOBILITY SHOW 2023」ってどんなイベント?」

 この記事で紹介したEVの紹介動画は、以下の EVちゃんねるのYou Tubeで見ることができます。

【ジャパンモビリティショーEV速報】展示されていた注目EVたちすべてをメーカーごとに徹底的に見てきました!

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