Mobility News

「空飛ぶクルマ」が2025年大阪万博でデモンストレーション飛行へ。トンクラスのeVTOL民間機納入は世界初!

 2024年4月3日、電動航空機を製造するスタートアップ企業のオートフライトは、5人乗りのeVTOL(電動垂直離着陸)航空機「プロスペリティ」を日本のアドバンスト・エア・モビリティ(AAM)※オペレーターの企業に正式に納入したことを発表しました。

オートフライトのeVTOL航空機「プロスペリティ」
オートフライトのeVTOL航空機 写真:オートフライト

 オートフライトは、「空飛ぶクルマ」とも称されるeVTOL(電動垂直離着陸)航空機を活用した電動エアタクシー開発の最前線に立つ企業の一つ。同社の注目すべき実績は、1 回のバッテリー充電による飛行距離 (250.3 km/155 マイル) での世界記録樹立や、3 機の自律型 eVTOL 航空機による画期的な編隊飛行実行などがあります。これまでに、オートフライトは1万回を超えるeVTOL飛行を実施しています。 

 今回の日本企業に向けた世界初となるトンクラスのeVTOL民間機納入では、顧客のAMMオペレーター企業によって、2025年日本国際博覧会(大阪・関西万博)でのeVTOLデモンストレーション飛行と、日本における広範なAAM展開の計画が策定されています。

オートフライトはeVTOL航空機「プロスペリティ」を日本企業に納入
オートフライトはeVTOL航空機「プロスペリティ」を日本企業に納入 写真:オートフライト

 オートフライトが開発したプロスペリティは、2024年2月27日に、中国南部の深センから珠海までの50kmのルートを自律飛行する世界初の都市間電動エアタクシーのデモフライトに成功したばかり。深センと珠海がある珠江デルタは、約8600万人が住む世界で最も人口密度の高い地域の一つで、プロスペリティが、海を超えた珠江デルタの横断飛行に要した時間はわずか20分、車なら3時間かかる道のりでした。

 このデモ飛行は、香港、深セン、マカオを含む複数の国際空港に隣接する空域で行われ、複雑な環境におけるオートフライトのeVTOL航空機の最先端航空技術と、都市部における航空モビリティの安全性と規制遵守への取り組みをアピールするフライトとなりました。

オートフライトのeVTOL航空機 写真:オートフライト

 日本企業へのプロスペリティの納入について、オートフライトの創設者兼共同会長であるティアン・ユーは、「初めてプロスペリティを顧客に正式納入したことは、革新的な電動航空機を世界市場に出荷し始めるということであり、オートフライトにとって新たな章が始まることを意味します」と語りました。

 納品後の計画の一つとして挙げられた2025年の大阪・関西万博では、来場客を乗せた空飛ぶクルマが会場周辺を飛び交う計画をもとに、会場内ポートと会場外ポートをつなぐ2地点間運行の実現を目指した準備が進められています。

 空飛ぶクルマの運航は、ANAホールディングスの運航するジョビー・アビエーション(米)の機体、日本航空が運航するヴォロコプター(独)の機体、丸紅が運航するバーティカル・エアロスペース(英)の機体、自社で機体開発を行う日本のスカイドライブの運航と機体、この4つのパターンが予定されていて、大阪・関西万博の公式ホームページでもそれらのeVTOL航空機が写真と動画で紹介されています。

 大阪・関西万博の空飛ぶクルマの公式ページ

 そこに、オートフライトの名前はありません。同社は大阪・関西万博での空飛ぶクルマの運航には関わらず、会場でプロスペリティのデモ飛行を行うだけなのかもしれません。

 しかし、英国バーティカル・エアロスペースの開発レベルを問題視した丸紅が、運航を中止して「デモ飛行」に止めると発表したのちに、同社の試作機が墜落事故を起こすなど、万博における空飛ぶクルマへの不安要素はまだ多くあります。そこで、実際の運用に向けた実用機の見直しが行われ、どこかの運航会社にプロスペリティが採用された可能性もあります。

英国バーティカル・エアロスペースのeVTOL航空機
英国バーティカル・エアロスペースのeVTOL航空機 写真:バーティカル・エアロスペース

 ちなみに、オートフライトは、プロスペリティを納入した企業を「やがて特定されるオペレーター」とだけ発表しています。同社に特定されるオペレーターがどの企業なのか、万博の空飛ぶクルマの展開とともに注目です。

※アドバンスト・エア・モビリティ(AAM)は、「先進的な空中移動」を意味し、ドローンやeVTOL(垂直離着陸機)等の新しい技術を用いて、人や物資を高速・効率的に運ぶシステム

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