クロアチアの電気自動車メーカー、リマック・アウトモビリは、同社のフラッグシップモデル「ネヴェーラ」の新バージョン「ネヴェーラR」を発表しました。この電動ハイパーカーのお披露目は、米カリフォルニア州で開催された世界的な自動車イベント、モントレーカーウィークで実施されました。
ネヴェーラRは、最新世代のリマック全輪トルクベクタリングシステム(R-AWTV)と高性能ブレーキを採用し、108kWhバッテリーシステムと2107馬力の電気モーターを組み合わせることで、驚異的な走行性能を実現。0-100 km/hを1.81秒、0-200 km/hを4.38秒、さらに0-300 km/hをわずか8.66秒で達成するなど、その加速性能は驚異的です。最高速度は412 km/hに達し、1/4マイル加速は8.23秒と、電動ハイパーカーの新たな基準を打ち立てています。
外観デザインも大幅に見直され、よりスポーティーで空力性能に優れたものとなっています。大型の固定式リアウィングと新しい大型ディフューザーにより、ダウンフォースが15%、空力効率が10%向上。新設計のホイールと新たに採用されたミシュランカップ2タイヤにより、アンダーステアが10%減少し、横方向のグリップが5%向上しました。
リマック・グループのCEOであるマテ・リマック氏は、「ネヴェーラRは、記録破りのネヴェーラのDNAを全て受け継ぎながら、より軽量で高速、そしてよりフォーカスされた車両です」とコメントしています。
内部システムも大幅に改良されており、新世代のAll-Wheel Torque Vectoringシステムにより、シャープで俊敏なコーナリングが可能になりました。トラクションコントロールシステムも改良され、濡れた路面でも予測可能な挙動を実現。ブレーキシステムには新開発のEVO2カーボンセラミックブレーキが採用され、シリコンマトリックス層により制動性能、冷却性能、耐久性が向上しています。
リマック社によれば、このネヴェーラRの生産台数は40台に限定されており、納車は2025年開始予定。価格は1台あたり約250万ドル(約3億6600万円)とのことです。
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