ホンダの高級車部門アキュラは2025年1月15日、オハイオ州の新設EV工場での第一号車種として、新型電気SUV「RSX」を今年の後半から生産開始すると発表しました。
RSXは、アキュラが展開するパフォーマンスEVコンセプトをベースに開発された新型モデル。かつてのスポーツクーペの名を冠する同車は、クーペライクなシルエットを持つプレミアムEV SUVとして生まれ変わります。同時に、ホンダグループが新たに開発したEV専用プラットフォームを採用する最初のモデルとなり、CES 2025で発表された新車載OS「アシモ OS」を搭載する第一号車種としても注目を集めています。
オハイオ州に新設される「ホンダEVハブ」では、大型ダイカストマシンを6基導入し、EVバッテリーを収納するインテリジェント・パワーユニット(IPU)ケースのメガキャスティングを実施。これはホンダグループとして世界初の試みとなります。同工場ではEVの生産に向けた改装が進められており、将来的にはホンダの次世代EV「Honda 0シリーズ」のサルーンやC-SUVも2026年から生産される予定です。
充電インフラ面では、今春からテスラのスーパーチャージャーネットワークへのアクセスが可能となる見通しです。さらに、新型充電ステーション「IONNAリチャージャー」のベータテストも開始されており、EVユーザーの利便性向上を図っています。
アメリカホンダのランス・ウェルファー副社長は「電動化は長期的な個人のモビリティに最適な解決策です。RSXを皮切りに、オハイオEVハブから次世代の電動車を順次投入していく計画です」と述べています。
なお、アキュラはすでに電動SUVの「ZDX」を販売しており、RSXは同ブランドで2台目のEVモデルとなります。RSXの詳細な仕様や価格については、発売時期が近づいた段階で発表される予定です。
メイン画像:アキュラデザインチームがデザインしたカモフラージュラップをまとって開発テストを開始した新型電動SUV「RSX」のプロトタイプモデル