テスラの2024年第2四半期決算発表の内容とは?
日本時間7月24日、テスラの2024年第2四半期の決算発表が行われました。4月〜6月の売上高は255億ドルで、前年同期の249億3000万ドルから増加し、アナリスト予想の246億ドルを上回った一方、純利益は14億8000万ドルで、前年同期の27億ドルから減少。調整後の1株当たり利益(EPS)は0.52ドルで、市場予想の0.62ドルを下回りました。
また、ロボタクシーの発表は、かねてイーロン・マスクがポストしていた8月8日から、10月10日に延期されることになりました。
これを受けてテスラの株価($TSLA)は時間外で一時8%ほど下落しました。
以下は、テスラのIRページ(ir.tesla.com)に記された、2024年第2四半期の株主向けアップデートです。
テスラ2024年第2四半期株主向けアップデート
ハイライト
モデル3およびモデルYの新しいトリムを追加(一部北米のみ)、S3XYの新カラーオプションなど、グローバルで車両ラインアップを拡充
車両
・新しいモデル3 は生産体制は好調
・IRA税額控除の対象となるモデル3トリムが増加
・サイバートラックの生産台数は前四半期比で3倍以上増加し、2024年末までの黒字化に向けて躍進中
・2025年末までにSemiの量産化に向け、工場の準備を継続中
・ギガ・ベルリンが右ハンドル車両の生産を開始し、UKマーケットへ納車を開始
AIとハードウェア
・ドライバーの注意力を監視することを目的とした”視線追跡ソフトウェア”を搭載した監視付きFSDの展開を開始
・その他、ドライバーの快適性を向上させながら、余計な介入を継続的に削減
・オプティマスが工場でバッテリーを扱う最初のタスクを実行中
・ギガ・テキサスの南側拡張工事が完成間近(これまでで最大のH100クラスターを収容予定)
車両とその他ソフトウェア
・テスラは無料のOTA(ソフトウェア・アップデート)により、納車後も改良を続けています。春のリリースでは、駐車中などのフルスクリーン車両コントロールビュー、その他様々なUI改善、Audibleアプリ、ハンズフリー・トランクなどのアップデートを実現
バッテリー、パワートレイン、製造
・第2四半期は、4680セルの生産が第1四半期比で50%増加
・自社製乾式4680セルを使用したサイバートラックの車両テストを7月より開始
エネルギー
・メガパックとパワーウォールは、第2四半期に合計9.4GWhという記録的な導入数を達成
・パワーウォール3は米国に加え、英国、カナダ、ドイツでも販売開始
世界中でEVの販売にブレーキがかかっている中、テスラの業績にもそれなりに影響が見られます。しかし、今回の決算発表で注目すべきポイントはメガパック、パワーウォールなどの蓄電設備の売上が飛躍的に伸びていることでしょう。
汎用人型ロボット、オプティマスの開発も順調に推移しているようで、2025年には外販もスタートするという観測もありました。テスラは、自動車以外の売上を急速に伸ばそうとしています。今後の株価にも注目です。
写真提供元:Tesla, Inc.