テスラ&イーロン・マスク

テスラ、EV配線を超絶レベルで合理化 200種類のコネクターを6種類に削減

 米テスラが2024年10月27日、電気自動車(EV)の配線接続を大幅に簡素化する新規格「低電圧コネクター規格(LVCS=Low-Voltage Connector Standard)」を発表しました。この規格を業界標準とすることで、EV製造の効率化とコスト削減を目指します。

 現在、1台のEVには200種類以上の電気配線コネクターが使用されており、この20年間で自動車の電子機器の複雑さとコストは2倍に増加していると、デロイト社の調査で明らかになっています。テスラが提案する新規格では、これらのコネクターをわずか6種類に標準化。この6種類で、車載電気機器の90%以上に対応できるとしています。

 新規格では、同社の電気ピックアップトラック「サイバートラック」で採用している48Vの電圧システムを採用。従来の規格と比べて、同じ電力を供給するのに必要な電流を4分の1に抑えることができます。また、自動運転車の信頼性確保に必要な配線の防水性やロック機構も備えています。

新規格では、サイバートラックで採用している48Vの電圧システムを採用
新規格では、サイバートラックで採用している48Vの電圧システムを採用(提供元:Tesla, Inc.)

 テスラは今回の発表で、すべての自動車メーカーとデバイスサプライヤーに対して、この新規格への参加を呼びかけています。EV製造の簡素化と標準化により、持続可能なエネルギーへの移行を加速させることが狙いです、と同社は説明しています。

 この規格が業界標準として採用されれば、EV製造のコスト削減と効率化が進み、より手頃な価格でのEV提供が可能になると期待されています。また、製造工程の簡素化は、新規参入を促進し、EV市場のさらなる競争と革新につながる可能性があります。

メインイメージ:テスラが発表した新規格のコネクター(TESLA公式HPより)

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