スペースXは2026年6月5日、GoogleとのクラウドサービスAgreementをSECへの届け出を通じて公開しました。GoogleはスペースXからNVIDIA GPU約11万基を含むコンピュート容量を借り受け、2026年10月から2029年6月まで月額9億2000万ドル(約1380億円)を支払います。2026年9月までは段階的に引き上げる割引レートが適用されます。契約の公開は、スペースXがナスダックに上場する6月12日のわずか5日前となります。
フルレートが適用される33カ月間の契約総額は約304億ドル(約4兆5500億円)に上ります。提供されるコンピュート容量は、NVIDIA GPUに加えCPU・メモリ・関連コンポーネントを含みます。
契約条件として、2026年12月31日以降はどちらの当事者からも90日前通知で解約が可能です。GoogleはAIモデルおよび関連データの所有権と知的財産権を保持することがSECへの届け出文書に明記されています。
ロケット・宇宙開発を本業とするスペースXがGPUクラウド事業で大手テクノロジー企業と大型契約を結ぶのは、今回が初めてではありません。アンソロピックとも類似の契約(月額12億5000万ドル、GPU22万基以上)をすでに締結しており、AI向けコンピュート需要の拡大を受けてスペースXのインフラビジネスが急成長していることがうかがえます。
スペースXは6月12日にナスダックへ上場予定で、ティッカーシンボルは「SPCX」です。株価は1株135ドルで固定され、約5億5560万株を売り出すことで750億ドル(約11兆3000億円)の調達を目指しています。上場時の企業評価額は約1兆7700億ドル(約266兆円)で、史上最大規模のIPOとなる見通しです。IPO直前に公表された長期の大型契約は、収益の見通しを示す材料として投資家から注目を集めそうです。

