2026年6月3日のロイターの記事によると、イーロン・マスク氏率いるスペースXは、新規株式公開(IPO)を1株あたり135ドルで実施し、5億5560万株を売却して750億ドル(約11兆円)を調達する計画であることが、関係筋の話でわかりました。
これは、サウジアラムコが2019年に記録した約290億ドルを大きく上回り、史上最大のIPOになる見込みです。
同社の企業価値は1兆7500億ドルと評価されており、6月4日からロードショーが開始される予定です。通常、IPOの目標株価は上場の前日まで設定されないため、この段階で具体的な価格を提示するのは異例の対応です。
主幹事はゴールドマン・サックス、モルガン・スタンレー、バンク・オブ・アメリカ、シティグループ、JPモルガンなど計23行。銀行側の手数料収入だけで約5億ドルに上る見込みです。
今回のIPOでは、調達資金をAIコンピューティングリソースの拡張や衛星ネットワークの強化などに充てる予定です。また、最大30%を個人投資家に割り当てることも検討されており、これは異例の規模です。マスク氏はIPO後366日間、保有株式を売却しないことが義務付けられます。
スペースXは今年初め、マスク氏のAIスタートアップ企業xAIと合併しており、この際にスペースXの企業価値は1兆ドル、チャットボット「グロック」を開発するxAIは2500億ドルとそれぞれ評価されています。
一方、モーニングスターが6月1日付の調査レポートで算出したスペースXの企業価値は7800億ドルで、現在の非公開市場での評価額を約48%下回っています。同社の収益・利益・成長の大部分は、スターリンク衛星通信事業が牽引しています。

今回のIPOは、長年低調が続いてきた大型株のIPO市場において、OpenAIやアンソロピックと並ぶ注目案件として位置づけられています。

