充電サービス

”認知”と”稼働促進”を強みに設置口数No1、稼働率No1を目指し、ゼロカーボンシティの実現を支援する「DMM EV CHARGE」

 2023年5月から事業が開始された「DMM EV CHARGE」は、全国の商業施設や宿泊施設、公共施設、マンション等に対してEV充電サービスを提供しています。普通充電器および急速充電器の導入に伴う初期費用(機器・工事費)とサービス利用料が無料の「0円プラン」をはじめ、事業者のニーズに合わせた様々なプランを提供。提供開始から約3ヶ月(8月時点)で、2500口を受注したことで話題を呼びました。

「DMM EV CHARGE」は、商業施設と宿泊施設の来訪者へのEV充電サービスの提供を2023年の12月頃から開始予定。設置場所に応じた多様なニーズに応えることを目的に、基礎充電と目的地充電向けの6kwの普通充電器に加え、滞在時間が比較的短いガソリンスタンドや高速道路サービスエリア・パーキングエリア、道の駅などの経路充電向けに、2024年春より新たに、テスラ方式の充電規格である「NACS(North American Charging Standard:北米充電標準規格)」、従量課金にも対応した、50kW、120kW、180kWの急速充電器の提供も開始する予定です。

「DMM EV CHARGE」を運営する、合同会社DMM.comは、1998年に創業、会員数4101万人(2023年2月時点)を誇る総合サービスサイト「DMM.com」の運営を中心に、動画配信や電子書籍、アニメなどの多様なエンタメサービスに加え、3Dプリントや消防車・救急車の開発といったハードウェア分野、web3やAIなど最先端のテクノロジーを取り入れた事業など、様々な事業を手掛けています。

 そんな「DMM.com」中で「DMM EV CHARGE」のサービスを統括する事業部長の植木奈生子さんは、同社でのキャリアが12年目で、実際に、これまでに5つの事業を立ち上げてきましたが、そのどれもが、エンターテインメントに近いサービスでした。

「DMM EV CHARGE」のサービスを統括する事業部長の植木奈生子さん
「DMM EV CHARGE」のサービスを統括する事業部長の植木奈生子さん

 EV事業に参入すると決まってからの「DMM.com」の創業者で会長兼CEOの亀山敬司氏の行動は、とても早く、ガソリンスタンドからEV充電にエネルギーのインフラが変わっていく流れの中で、「EV充電サービスであれば、自分たちがこれまで多数の事業で培ってきた販路を活用して充電スポットを設置することができる」と判断し、今年の3月末に事業開始のGOサインを出してから、5月15日に事業開始をプレスへ発表するまでの期間は、なんと1カ月半。その短い期間の中で、植木部長はEV関連の技術者と連携しながら、EV充電インフラという新規事業の立ち上げを成し遂げました。

 「DMM.com」がこれまでの事業で培ってきた販路は、商業施設や宿泊施設、アミューズメント施設、テーマパークなどです。これらの販路のオーナーとコミュニケーションをとりながら進めてきた立ち上げ準備が功を奏し、5月にEV充電サービス事業を開始すると、後発の別ジャンルの企業でありながら、約3ヶ月で2500口の受注を達成しました。「DMM EV CHARGE」は、来季、2024年での設置で、累計1万口の受注を計画。現在も受注は増えていて、目標達成が見込める好調を持続しているようです。

「すでに販路となって関わっていただいている商業施設や宿泊施設等のオーナーの皆様は、『DMM.com』は動き出しが早いことを理解してくれています。実際にオーナーさんがEVに乗っている場合などは、同時に充電インフラが足りないことや将来的にEV普及していくことも理解されているので、『DMMがやるなら補助金が出るうちに』と設置を決断してくれるお客様がとても多いです」

東京港区のDMM本社は、受付からライトダウンされた通路を抜けると、東京の街が一望できる明るい会議室につながっています

 DMMの充電器設置に関しては、現在、補助金の関係もあり経路充電等で使う急速充電器への問い合わせも多くなっています。「DMM EV CHARGE」の事業部としては、2024年末までに、1万口を目標としているうちの1-2割は、50kW、120kW、180kWの急速充電器を設置していく予定です。

「DMM EV CHARGE」の最も大きな特徴は、4101万人の「DMM.com」の会員との連携です。「DMM EV CHARGE」では、アプリを使うことで、「DMM.com」の会員であれば、クレジットカードでの登録なしで、DMMのIDでログインしてすぐ決済できるというのがメリット。会員になっていれば、DMMのポイントを活用したり、クレジットカードなど多様な決済手段が利用可能です。また、「DMM.com」では、いろいろなサービスでポイントが貯まり、それらのサービスを横断して、貯まったポイントを使うことができます。もちろん、「DMM EV CHARGE」での充電でもポイントが貯まり、それで、ゲームや動画視聴、通販などで使用することも可能。そして、それらのサービスを使って貯まったポイントでも、充電をすることができるようになります。

受付前には、印象的なプランターの前に浮かび上がるように DMM .comのロゴが設置されています
受付前には、印象的なプランターの前に浮かび上がるように DMM .comのロゴが設置されています

 4101万人の会員と多様なサービスを横断できるシステムを有するDMMグループが関わる事業だからこそ「『DMM EV CHARGE』は、EV市場において特別なミッションを持っている」と植木事業部長は考えています。

「まだまだEV充電器が普及していない現在の充電環境によって、『EVに乗ること自体が不便なのでは?』とEV所有にハードルの高さを感じている人も多いと思います。現状、充電器をつけて終わりというEV充電サービス事業者が大半かもしれませんが、『DMM EV CHARGE』は、設置した後に、エンドユーザーにしっかりとサービスを認知してもらい、安心してEVに乗ってもらう、という状況を生み出すことがミッションだと思っています。DMMが持つマーケティングや広報のノウハウを活かして広くPRすることもできますし、『DMM.com』の会員に向けても、あらゆる方法で認知度を高めるための情報発信をしていきます」

「DMM EV CHARGE」内のテスラに乗っているスタッフからの提案を受けて、従量課金制や急速充電器のダブルコネククタの一本を、テスラのNACS対応させることにしました
「DMM EV CHARGE」事業部内のテスラに乗っているスタッフからの提案を受けて、従量課金制や急速充電器のダブルコネククタの一本を、テスラのNACS対応させることにしました

「EVに乗ってもらうために多くの人に認知をしてもらい、技術革新を続けることが弊社のミッションだと考えています。そして、やるからには、国内での設置口数No1、稼働率No1を目指していきます。そのようにEV市場に参入することで、企業としてもゼロカーボン等の社会貢献をしていくことを目標にしています」と植木事業部長。

 環境対策や社会貢献に対してのアプローチとして「DMM EV CHARGE」は、地域のビジネス支援にも積極的です。その一例として、2024年春に石川県で開業予定の北陸新幹線 加賀温泉駅前広場の駐車場に普通充電器を導入。「次世代自動車充電インフラ整備構想」を掲げEV充電インフラの整備を進める石川県や加賀市と連携しながら、EV充電器を設置することで脱炭素社会の構築を目指すとともに、観光客や市民の利便性向上をも図っていきます。

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