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トランプ氏「マスク氏を顧問に起用したい」と発言も、EV支援策には慎重

 ドナルド・トランプ前大統領が、再選された場合にイーロン・マスク氏を政権の顧問や閣僚に起用する可能性を示唆する一方で、電気自動車(EV)支援策には慎重な姿勢を示しました。8月19日、ペンシルベニア州ヨークでの選挙運動後、ロイター通信のインタビューに応じたトランプ氏は、マスク氏について「非常に賢い人物です。もし彼が引き受けてくれるなら、確実に起用するでしょう。彼は素晴らしい人物です」とコメントしました。

 マスク氏は先月、この大統領選でトランプ氏を支持すると明確に表明していました。トランプ氏の発言は、この支持表明を受けてのものと見られています。

トランプ支持を表明したテスラのイーロン・マスク Photo by Chip Somodevilla/Getty Images

 しかし同時に、トランプ氏はEV購入時の7500ドル(約110万円)の税額控除について見直しの可能性を示唆しました。この税額控除制度は、EVの普及促進を目的に2008年のエネルギー改善・拡大法の一部として導入された連邦政府の支援策です。対象となるEVを購入した消費者は、年間の納税額から最大7500ドルを差し引くことができます。例えば、年間の納税額が1万ドルの場合、EV購入により実際の納税額を2500ドルまで減らすことが可能となります。

 この制度について、トランプ氏は「税額控除や税制優遇措置は一般的にあまり良いものではありません」と述べ、再選された場合に終了を検討する可能性を示しました。「最終的な決断はしていませんが」と付け加えつつも、「コストやバッテリーの航続距離の問題から、EVの市場はもっと小さくなると見ています」と、EV市場の将来性に疑問を呈しました。

 さらに、「私は電気自動車の大ファンですが、ガソリン車やハイブリッド車、そしてこれから登場するかもしれない他の車種のファンでもあります」と述べ、特定の技術に偏らない姿勢を示しています。

トップイメージ:カリフォルニア州サニーベールにあるテスラのショールームとサービスセンター

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