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ハンドルもペダルない完全自律走行型ロボタクシー、2026年にクロアチアでサービス開始

2024 7/02
自動運転
2024年7月2日

 クロアチアのスーパーカーメーカー「リマック」のグループ会社「ヴェルヌ」は、2024年6月28日に完全自律走行型のロボタクシーについて発表。2026年にザグレブでサービスを開始するとしました。

「ヴェルヌ」の完全自律走行型ロボタクシー
「ヴェルヌ」の完全自律走行型ロボタクシー

 最高時速412km/h、価格200万ユーロ(日本円で約3億4600万円)のハイパーEV「ネヴェーラ」でも有名なリマックは、クロアチア初の自動車メーカー。2011年にCEOのマテ・リマック氏が一人で創設し、その後急成長。2021年にはフォルクスワーゲングループからブガッティを買収し、ブガッティ・リマックを設立。現在では、世界各国に富裕層の顧客をもつ新興のスーパーカーメーカーとして知られています。

リマックのハイパーEV「ネヴェーラ」
リマックのハイパーEV「ネヴェーラ」

CES2024の「ブガッティ」ブース
CES2024の「ブガッティ」ブース

 そんなリマックは、2017年から自動運転技術に取り組んでおり、クロアチアの復興計画の一環として2億ユーロとも言われる高額な開発費を獲得し、ヒュンダイとキアからの資金提供を受けています。

 都市自律モビリティの開発に取り組むグループ会社の企業ヴェルヌは、リマックのマテ・リマックCEOとマルコ・ペイコヴィッチ(現ヴェルヌCEO)、ネヴェーラのデザイナーでヴェルヌのチーフデザインオフィサーでもあるアドリアーノ・ムドリの3人のよって「プロジェクト3」としてスタートし、2024年6月20日にヴェルヌに改名しました。

リマックのマテ・リマックCEO
リマックグループのマテ・リマックCEO

完全自律走行のロボタクシー「ヴェルヌ」とは?

 今回発表された、都市型自律移動エコシステムによるロボタクシーの新サービス「ヴェルヌ」は、完全自律走行する電気自動車、サービスを特注するアプリ、その専門インフラという3つの要素で興成されています。

 自動運転分野で世界屈指のとされるイスラエルの企業モービルアイ社の協力により、モービルアイの先進的なADプラットフォーム「モービルアイ・ドライブ」がヴェルヌの車両には統合されています。

 カメラ、レーダー、ライダーなどの高度なセンサーセットとともに自動運転機能を実現するこのプラットフォームは、非常に柔軟でスケーラブルに設計されており、様々な場所や道路タイプ、気象条件下、さらにはそれぞれの地域の運転スタイルを考慮した上で、運用設計領域内での自律走行が可能となります。

先進的な自動運転技術「モービルアイ・ドライブ」が統合されたヴェルヌ
先進的な自動運転プラットフォーム「モービルアイ・ドライブ」が統合されたヴェルヌ

 そんなヴェルヌの電気自動車には ハンドルもペダルもなく、自律走行のみのアプローチによる専用プラットフォームで開発されています。また、内側からデザインされたというインテリアもシンプル。その最も大きな特徴は2人乗り仕様だということです。

 ヴェルヌのデザイナー、アドリアーノ・ムドリ氏は、この電気自動車が2人乗りである理由を「タクシーやリムジンのうち90%は、1人か2人で乗っているというデータがあるからです。そのため、2シーターでほとんどの移動を満足させることができ、コンパクトなサイズにすることで比類のない車内空間を作り出すことができるのです」と答えました。

ヴェルヌのロボタクシーは2シーター
ヴェルヌのロボタクシーは2シーター

 また、2人乗りとなったことでリビングルームのようになった車内では、様々な過ごし方が可能になったとも、ムドリ氏は語ります。

「コンパクトなサイズながらロールス・ロイスよりも広いスペースとなり、足を伸ばしてゆったりと過ごすことが可能となりました。典型的なダッシュボードもステアリングホイールもペダルもない。車内にはただ、超ワイドな43インチのディスプレイがあり、それによりエンターテインメントを楽しんだり、走行中に旅の情報を得ることができます」

ステアリングホイールもペダルもないヴェルヌの車内
ステアリングホイールもペダルもないヴェルヌの車内

 確かに、特大のシートと広い空間を有するヴェルヌの電気自動車は、音楽を聴いたり、映画を鑑賞するのに最適な場所と言えるでしょう。超ワイドスクリーンと17個のスピーカー。外の気候に関係なく、車内の空調は事前に調整され快適な状態に設定されます。

 また、シートの間にはタッチパッドがあり、車両の設定を簡単に調整することもできます。また、メディアンと呼ばれる走行の開始と停止時に使用される物理的なスイッチによって、自律走行する車両をコントロールする感覚を乗客に与えてくれるのです。

広い車内は、移動中に映画や音楽を楽しめる心地よいに空間に
広い車内は、移動中に映画や音楽を楽しめる心地よいに空間に

 ムドリ氏によると、これらのインテリアデザインは、宇宙船のようなエクステリアにも影響を与えました。
「カメラ、レーダー、近距離・長距離ライダー、そしてそれらのクリーニングシステムなどを統合し、人間が運転する典型的な車の特徴を取り除くことで、外観もシンプルにできました。フロントガラスのワイパーやサイドミラーを取り除いたことで、空力性能がより効率的になり、清掃も容易になっています。また、容量の大きいトランクの機能は残したので、空港に行く際などでも荷物を運ぶことが可能です」

大きなトランクで荷物を運べるヴェルヌ
大きなトランクで荷物を運べるヴェルヌ

専用のアプリによってヴェルヌのロボタクシーをパーソナライズ

 このサービスの特徴の一つでもある専用のアプリを使えば、簡単に車両を呼び出すことができます。リアルタイムで位置や到着までの所要時間を確認し、キャンセルされることもないので安心。アプリによって、利用前に温度から香りまで、それぞれの乗り物をパーソナライズすることができ、快適さと所有感が深まっていきます。

 また、ヴェルヌは運行する各都市に、「マザーシップ」と呼ばれる特別なインフラを設置。これらのステーションで、ヴェルネの車両は毎日点検、整備、清掃、充電されます。それにより、常に安全で清潔な車両が乗客のもとに向かいます。

ザーシップで、毎日、点検・清掃・充電が行われるヴェルヌ
マザーシップで、毎日、点検・清掃・充電が行われるヴェルヌ

 今回、ヴェルヌCEOのマルコ・ペイコヴィッチ氏は、今後、同社が世界中に配車する自律走行電気自動車の大量生産のために、クロアチアのザグレブに生産施設を建設し始めていることも発表。

「生産施設はザグレブ南部に建設します。私たちの車両はここで組み立てられ、調整され、テストされます。これらの生産施設は、地域社会に多くの利益をもたらす重要な将来技術の開発を奨励する国として、クロアチアを地図に載せることになるでしょう」と地域との繋がりを強調しました。

 ヴェルネの完全自律走行型のロボタクシーサービスは、2026年にザグレブで開始。その後、英国とドイツをはじめとした欧州都市、中東で順次展開する予定です。同社はすでにEU、英国、中東の11都市と協定を結んでおり、ヴェルネのパートナーになることを希望する世界の30以上の都市と現在交渉中です。

自動運転
リマック ロボタクシー ヴェルヌ 自動運転

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