電動革命の波に乗る! EV株投資の秘訣 第14回
by じんべい
テスラQ3納車台数は、市場予想をクリア
こんにちは、じんべいです。
日本時間の10月2日(水)午後10時ごろ、テスラは2024年第3四半期の納車台数を発表しました。テスラが公表したデータは以下の通りです。生産、納車台数ともに昨年同四半期の結果を超えました。
2023年第3四半期と2024年第3四半期のデータを比較すると、次のようになります。
2023年Q3のテスラ生産・納車台数
生産:43万488台
納車:43万5059台
2024年Q3のテスラ生産・納車台数
生産:46万9796台 (昨年同期比+9.13%)
納車:46万2890台 (昨年同期比+6.40%)
まず目を引くのは、生産能力の著しい向上です。テスラは1年間で生産台数を約9.13%増加させました。これは単なる数字の増加ではなく、生産効率の向上や生産施設の拡大を示唆しています。テスラが技術革新と設備投資を積極的に進めている証左と言えるでしょう。
需要面に目を向けると、納車台数も約6.40%の増加を記録しています。これは、テスラ車への需要が持続的に成長していることを示しています。環境意識の高まりや各国の政策支援もあり、電気自動車市場全体の拡大とともに、テスラの人気も衰えを知らないようです。
また興味深いのは、2024年第3四半期において、生産台数が納車台数を若干上回っている点です。具体的には6906台の差があります。これは、テスラが在庫を適切に管理しつつ、将来の需要増加に備えて生産調整を行っているか、または期待していたよりも少し需要が弱いということを示唆しています。
エネルギーストレージ製品の納入数は?
今回も納車台数発表とともに、エネルギーストレージ製品の納入数も発表されました。結果は次の通りです。
2024年Q3 :6.9 GWh(今回)
2024年Q2::9.4 GWh
2023年Q3 :4.0 GWh
テスラのエネルギーストレージ事業は、近年急速に成長しているセグメントですね。2023年第3四半期には4.0 GWhのエネルギーストレージ容量を達成しましたが、2024年第2四半期には9.4 GWhと大幅に増加しました。
しかし、2024年第3四半期には6.9 GWhとやや減少しています。このデータから、テスラのエネルギーストレージ事業は長期的には成長しているものの、四半期ごとの需要や生産能力に影響を受けていることがわかります。
2024年Q2の急増は、特定の大規模プロジェクトや市場の需要増加によるものと考えられますが、その後Q3には調整が見られました。今後も市場動向を注視することで、テスラのエネルギーストレージ事業のさらなる発展を期待したいところです。
なぜ発表当日の株価は急落したのか!?
テスラの2024年第3四半期の納車台数は46万2890台となり、市場の一部の予測を上回る結果となりました。特に、Wall Streetの予想である46万2000台を超える結果となったものの、他のアナリストや予測者の数字には届きませんでした。
具体的には、LESGの予測では46万9828台、ファクトセットでは46万3310台、Troy Teslikeの予測は47万2000台とされており、これらの予想には届かなかったものの、テスラの実績はほぼ市場の予測範囲内に収まりました。
この結果は、依然としてテスラが市場の期待に応える強いパフォーマンスを維持していることを示しており、特に2024年下半期における成長の一端を垣間見ることができます。
しかし、この結果を受けて納車台数発表があった当日の株価は急落しています。
やはりアナリスト予想をギリギリ上回った程度では、市場は評価してくれないということですね。もしテスラが47万台を超える納車台数だったら、株価は好反応していたかもしれません。すでに過去1カ月で20%ほどの急上昇を見せていた株価は、もっと多い納車台数を期待し、株価に織り込んでいたために、投資家による失望売り、または事実売りで株価が下落したのだと思います。
Q3決算説明会の日時が判明
Q3納車台数の発表とともに、テスラは今月後半に実施する決算の予定を発表しました。以下の通りです。
決算資料の発表:10月24日(木) 午前5時過
決算説明会の実施:10月24日(木) 午前6時30分〜
いずれも日本時間で、10月24日に行われる予定です。
またその前には全テスラファン、テスラ投資家注目のロボタクシー発表が10月10日(日本時間だと10月11日午前)にあります。
今回の納車台数発表ではポジティブサプライズを起こせなかったテスラですが、ロボタクシー発表では、我々の期待を良い意味で裏切る素晴らしいプレゼンテーションを期待したいところです。
このロボタクシー発表イベントに関して、テスラ株価が上昇する条件について前回の記事「ロボタクシー発表イベントでテスラ株価は上昇?下落? 運命の10月10日が迫る!」の中で説明しているので、まだ読んでない方は、そちらの記事もぜひご覧ください。
文・じんべい
日本企業でサラリーマンをしながら、 米国株式投資や太陽光発電投資で資産形成し、2023年3月にサイドFIRE。 株式投資では、S&P500を積立投資しながら、 個別株はテスラを中心としたEV銘柄に集中投資を実行中。YouTubeチャンネル『じんべい【テスラとNio】について語るチャンネル』登録者数:約1万7000人。 X(Twitter)フォロワー数:約8000人。平日毎朝、Xにて前日のテスラ株価情報を発信、また毎週末にはYouTubeでテスラ株価ニュースを配信中。