韓国輸入自動車協会(KAIDA)が2025年6月5日に発表したデータによると、テスラが2025年5月の韓国輸入車市場でブランド別販売台数1位を記録しました。同社の2017年の韓国進出以来、月間ベースでの首位獲得は今回が初めてとなります。
テスラの5月販売台数は6570台で、2位のメルセデス・ベンツ(6415台)と3位のBMW(6405台)をわずかな差で上回りました。前年同月比では57.7%増、前月比では354.0%の大幅な増加を記録しています。
車種別では、テスラのモデルYが6237台を販売し、単一車種として最多販売を達成しました。2位はメルセデス・ベンツEクラス(2317台)、3位はBMW5シリーズ(2092台)となっています。
KAIDAによると、5月の輸入乗用車新規登録台数は全体で2万8189台となり、前年同月比16.4%増、前月比31.1%増となりました。このうち輸入電気自動車は9533台で前年比62.2%増加した一方、輸入ガソリン車は3280台で前年比44.3%減少しました。
韓国のメディアは、テスラの販売急増について、モデルYの新型モデルの納車が本格化したことが主因と分析しています。テスラの4月の販売台数が1447台だったことから、蓄積された注文が5月に集中的に処理されたとみています。

テスラは、イーロン・マスク氏の政治的動向によって米国とヨーロッパで不買運動に直面していますが、韓国ではこうした影響が大きくないという点も5月の販売増加に影響を与えたとされています。
テスラは2017年6月に韓国市場に参入し、初年度に303台を販売して以降、販売台数を着実に伸ばしてきました。同社は電気自動車のみを販売するブランドとして、従来ドイツ系高級ブランドが主導してきた韓国輸入車市場で初の月間首位を達成したことになります。

