米スペースXは2026年7月24日(現地時間)、大型ロケット「スターシップ」の13回目となる飛行試験を実施しました。第1段のスーパーヘビーと第2段のスターシップは打ち上げ後に計画通り分離し、スーパーヘビーは打ち上げから6分後にメキシコ湾で洋上着陸を、スターシップはインド洋オーストラリア沖への準軌道飛行を経て軟着水を果たしました。今回の打ち上げは当初7月16日に予定されていましたが、エンジン不点火による中止や悪天候により延期が続き、3度目の挑戦での成功となりました。
2026年5月に実施した「V3」仕様初号機フライト12では、スーパーヘビーがブーストバック燃焼を完了できずメキシコ湾に制御されないまま落下していました。今回はクリーンで制御された着水を果たし、大きな前進となりました。ただし着水用エンジン13基のうち全機が着火したわけではなく、着水速度もやや高めだったとスペースXの広報担当者は説明しています。
今回最大の見どころは、次世代通信衛星「スターリンクV3」を初めて実際に軌道投入したことです。これまでの試験飛行ではダミー衛星を搭載していましたが、今回は実機のスターリンクV3を20機搭載し、太陽電池パネルとアンテナを展開してスターリンクコンステレーションとの接続を試みました。うち6機にはカメラが搭載され、機体の耐熱シールドの状態を撮影・伝送する役割も担っています。これらの衛星は準軌道飛行のため、展開から約20分後に大気圏再突入で消滅する設計です。
シップ本体もインド洋への着水に成功し、「これまでで最も穏やかな着水だった」とスペースXの担当者がコメントしています。
スターシップは全長約124m、推力8240トンフォースと史上最大級のロケットで、NASAの有人月着陸計画「アルテミス」の着陸機にも採用されています。今回の成功は完全再使用型ロケットの実現、そしてスターリンクの高速大容量化に向けた重要な一歩です。次回のフライト14では、発射塔のアームでブースターやシップを直接捕獲する「チョップスティック」方式の回収にも挑む可能性があり、今後の展開が注目されます。
スターシップ13回目の飛行テストは、以下のスペースXの投稿動画で見ることができます。
Watch Starship's thirteenth flight test https://t.co/qkYYJiX24h
— SpaceX (@SpaceX) July 23, 2026

