テスラは、次世代「ロードスター」の発表イベントを2026年10月1日にテキサス州ウェイコで開催すると発表しました。9月13日、テスラの公式Xでポストされています。
自動車らしき赤い物体と、宙に伸びる4本の閃光。その下には「10.01」の文字。テスラのポストには、一見、何を意味するのか判然としない画像があるのみです。しかし、テスラウォッチャーならば、これが何であるかはすぐに分かります。
事実、公式サイトでは「ROADSTER」のロゴとともに、カウントダウンが始まっています。

カウントダウンクロックから逆算すると、イベントは現地時間の2026年10月1日19時30分、日本時間で10月2日の午前9時30分ということになります。
テスラ系インフルエンサーのSawyerMerritt氏がXに投稿した内容によると、すでに予約済みのゲストには招待状が届いている模様。
新型ロードスターお披露目会場は、テキサス州オースティンから北へ約1.5時間の距離にあるウェイコ(Waco)で、参加は21歳以上に限定、チケットの譲渡は禁止。ゲストの返信期限は9月16日深夜までとされています。
今回のイベントは、単なる新型ロードスターの披露にとどまらないと見られています。告知にある「Go for launch(発射準備完了)」というキャッチコピー、そして赤いボディから宙に伸びる4本の光線。これはテスラがスペースXと共同開発した「コールドガス・スラスター」のデモンストレーションが行われることを示すものであると見て間違いないでしょう。
このコールドガス・スラスター・オプションは、ファルコン9ロケットにも使われている複合材オーバーラップ圧力容器(COPV)方式のタンクからガスを噴射する仕組みで、社内コードは「A71」と呼ばれているとのことです。マスク氏はこれまで、標準仕様のロードスターで0-60mph(約0-97km/h)を1.9秒としてきましたが、このスラスター装備モデルでは約2.75Gの加速度で1.1秒程度まで短縮可能と語っており、瞬間的に車体が路面から浮き上がる可能性にも言及してきました。なお、このスラスター搭載仕様は公道走行不可のトラック専用モデルとして、限定販売されるものと見込まれています。
開催地のウェイコは、テスラとスペースXの双方にゆかりのある土地でもあります。テスラの本社機能を持つギガ・テキサスがあるオースティンからは車で北へ約1.5時間、そしてウェイコのすぐ南に位置するマクレガー(McGregor)には、スペースXのロケットエンジン開発・試験施設があります。ファルコン9やスターシップのエンジン試験などが行われている拠点で、今回噂されているコールドガス・スラスターと同じCOPVタンク方式とも技術的なつながりが深い場所です。
新型ロードスターは2017年11月に初めて公開されたモデルで、当初は2020年の生産開始が計画されていました。しかし2026年に入ってからも「4月1日」「4月下旬」「決算発表での『あと1カ月ほど』」「8月のドライバーレス飛行デモ」と発表時期が何度も遅延しており、今回の10月1日は今年5回目に設定された日程となります。マスク氏の過去の発言パターンに従えば、量産開始は発表から12〜18カ月後とされており、実現すれば納車開始は早くて2027年10月頃になる見通しです。
その一方で、ライバル勢の動きも活発になっています。クロアチアのリマックは2025年7月、「Nevera R」で0-60mphを1.66秒で達成し、テスラが2017年に掲げた1.9秒という数値をすでに上回りました。中国BYDの「仰望(ヤンワン) U9 Xtreme」も最高速度500km/hを目標に掲げるなど、EVハイパーカー市場の競争は激しさを増しています。9年越しとなる新型ロードスターが、こうした状況の中でどのような性能を見せるのか、10月1日の発表に注目が集まります。

