米電気自動車大手テスラは、モロッコに子会社「テスラ モロッコ(Tesla Morocco)」を設立し、アフリカ大陸への本格進出を開始しました。Drive Tesla Canadaが報じています。
テスラ モロッコは2025年5月27日に設立され、テスラのグローバル事業を管理するオランダ法人Tesla International B.V.とTesla Motors Netherlands B.V.が共同で登録しました。同社の運営は、Rafael Arqueza Martin氏とShahin Oliver Khorshidpanah氏が主導します。
新会社の本社は、モロッコの主要ビジネス地区であるカサブランカマリーナのクリスタルタワーに置かれ、電気自動車の輸入・販売・サービス提供に加え、ソーラーエネルギーやバッテリー蓄電システムの展開も手がけます。
テスラにとってアフリカでの正式な事業体設立は今回が初めてですが、同社は2021年にカサブランカとタンジールにアフリカ初のスーパーチャージャーを開設しており、現在までにモロッコ国内で計6箇所の充電ステーションを運営しています。
テスラ モロッコは今後、全国的な充電ネットワークの拡張を監督するとともに、太陽光発電、バッテリー蓄電、エネルギー管理システムを含むテスラ事業の他の分野も推進していく計画です。

モロッコ進出は、テスラの新興市場開拓戦略の一環です。同社は最近、南米初進出となるチリでの事業を開始したほか、インドでも販売開始に向けた準備を進めており、製造拠点ではなくショールームに重点を置いた展開を検討していると、Arabian Gulf Business Insightが報じています。
テスラのモロッコ子会社設立は、同社が新興市場での存在感を強化し、世界的なEV普及をさらに加速させる取り組みとなりそうです。