米国のワシントン州運輸省(WSDOT)と国立鉄道旅客公社(通称:アムトラック)は、カナダのバンクーバと米国のオレゴン州ユージーンを結ぶ旅客列車のアムトラック・カスケーズ路線でディーゼルバスをEVに置き換えました。
このEVバスは、朝と夕方のシアトルーベリンハム間(128.8 km)の列車運行の間を埋める直通接続サービスで、シアトルの南の駅に向かう列車と接続します。アムトラックネットワークで史上初のEVとなった、バス会社のMTRWestern社が運営するこのEVバスは、全長 45 フィート(約13.7m)の Van Hool 社 CX45E。660kWhのProterraリチウムイオンバッテリーシステムを搭載し、1回の充電で約200マイル(約321.9km)の往復が可能です。
「アムトラックでは、乗客に信頼性が高く、快適で持続可能な旅行オプションを提供するよう努めています。環境への配慮を現在の事業に組み込み、アムトラックをさらに『環境に優しい』交通手段にし続けています」と、アムトラック・サステナビリティ・ディレクターのカラ・オールドハウザーは述べています。
「WSDOTは、アムトラックがナショナルネットワークの一部である都市間ルートで電気バスサービスを提供する国内初の会社であることを嬉しく思います。アムトラックカスケード列車はすでにEPAの最高基準を満たす機関車で運行されており、2017年に古い機関車を置き換えた後、排出量を86%削減しています。そこにクリーンエネルギーを搭載したEVバスを追加することは、太平洋岸北西部で環境に優しい旅行オプションを提供するという私たちのコミットメントをさらに推し進めます」とワシントン運輸長官のロジャー・ミラーは語りました。
旅行者に対して、より持続可能なつながりを提供するためにアムトラックと契約したMTRWestern社によると、カスケード路線で使用されるEVバスは、年間約1万ガロンのディーゼル燃料を節約し、CO2排出量を年間109トン削減します。また、MTRWestern社のシアトル施設に設置された充電ハブは、かつて大きな石油タンクを保管するために使用されていた土地を活用しています。
「未来は電気自動車であり、私たちは太平洋岸北西部全域でカーボンフリーの都市間輸送と団体輸送を提供することを約束します。この路線の提携は、EVによる地域輸送のさらなる拡大に向けた変革の一歩だと考えています」とMTRWestern社のジェレミー・バツラフ社長は語りました。
写真:アムトラック
出典:アムトラックHP