BMWは、電気自動車(BEV)専用のクロスオーバー・モデル「MINIエースマン」の日本国内販売を2024年6月より開始しました。
現在、全てのMINIモデルは、新世代モデルに生まれ変わっていて、第1弾としてMINIカントリーマン、第2弾としてMINIクーパーが誕生しています。今回発売された新型MINIエースマンは、その第3弾モデルとなります。
「プレミアム・スモール・コンパクト・セグメント」と位置付けられ、最大1005リッターまで拡張可能なラゲッジスペースや、5名乗車が可能な広い車内空間をもつMINIエースマン。新世代モデルの中で、エンジンモデルとBEVがラインナップされていたMINIカントリーマンやMINIクーパーと違い、MINIエースマンはBEV専用モデルで、MINI初となる電気自動車のクロスオーバーとなりました。グレードは「MINIエースマンE」と「MINIエースマンSE」の2グレード展開です。
新型MINIエースマンのデザイン
2022年に「未来のモデル世代の新しいデザインに関する最初の予告」として、コンセプトモデルが発表されたMINIエースマン。その際、MINIが「新しいMINIファミリーの形」として提示したデザインコンセプトが「カリスマティック・シンプリシティー」です。これは、本質のみを凝縮し、典型的なMINIのデザインの特徴をいっそう重視するという考え方で、ブランドの伝統的な価値観を受け継ぎながら技術革新への情熱を盛り込む、新しいMINIデザインの方向性でした。
そのコンセプトを実現するために、MINIエースマンではコンポーネントの数を減らしシンプルさが追求されています。また、サステナビリティを考慮した素材の選択もMINIエースマンの特徴。エクステリアやインテリアの素材からクロームパーツやレザーを排除し、代わりにリサイクルポリエステルやリサイクルアルミニウムを採用。将来を見据えた新世代モデルであることを印象付けています。
エクステリアでは、MINIのDNAを継承しつつ、新世代モデルらしいミニマルなデザインを採用。新デザインのLEDヘッドライトや8角形のフロントグリルでフロントフェイスを構成。ボンネットスクープ(冷却用の外気取入れ口)、サイドスカットル(サイドウインカーの一部)、ロッドアンテナ(伸縮可能な棒状のアンテナ)を廃止し、リモコンキーを持った人が車に近づくとハンドルが自動的に出てくるフラッシュドアハンドルやイルカの背びれに似た形状のフィンアンテナを採用。必要なものだけを残したクリーンなデザインが特徴的です。
さらに、3種類からカスタマイズ可能なLEDシグニチャーライトやWelcome/Good-byeライトなど、新世代に相応しいMINIらしいギミックが採用されています。
インテリアデザインは、完全なデジタル対応に。従来、ステアリングホイールの背後に配置されていたメーターパネルは存在せず、ドライビングに必要な情報は、前方のヘッドアップディスプレイと円形有機ELセンターディスプレイに集約されています。
大型の円形センターディスプレイは、直径240mm。スマートフォンを操作するような直感的な操作が可能で、メーターパネルとしての機能はもちろん、AR機能付きナビゲーションシステム、メディア、電話、エアコンディショナーなど、すべての操作をディスプレイ上で行うことができます。
様々なものを削ぎ落としてシンプルにデザインされたコンポーネントによって、前方への視界が開け、広々とした室内空間が実現。ダッシュボードには、リサイクルポリエステルを使用した、温かみのある布地を連想させる新しい素材が採用されています。
パワートレインとドライビング・ダイナミクス
また、MINIエクスペリエンスモードによって、コンフォートなドライビングを可能とする「コア・モード」、スポーティな「ゴーカート・モード」、高効率な「グリーン・モード」の3つから自分の好みにあったドライビングモードを選択できます。
MINIエースマンEの性能は、最高出力135kW、最大トルク 290Nm。0-100km/hの加速は7.9 秒。リチウムイオン電池の容量は42.5kWhで、航続距離は 310km*となっています。また、MINIエースマンSEは、最高出力 160kW、最大トルク 330Nmで、 0-100km/hの加速は7.1 秒です。リチウムイオン電池の容量は 54.2kWhを確保し、航続距離は406km*です。
先進安全機能とドライビングアシスト
安全性では高性能カメラ、レーダー、および、高性能プロセッサーによる高い解析能力によって、より精度と正確性が向上。レーンチェンジウォーニング(車線変更警告システム)、レーンディパーチャーウォーニング(車線逸脱警告システム)、衝突回避・被害軽減ブレーキ(事故回避ステアリング付)、レーンキーピングアシスト、クロストラフィックウォーニング(リア)機能を含む安全機能ドライビングアシストを標準装備。さらに、MINIエースマンSEには、アクティブクルーズコントロール(ストップ&ゴー機能付)も装備しています。
MINIエースマンに標準装備しているパーキングアシスタントには、鮮明な画像により車両の周りの状況が確認できるサラウンドビュー機能、並列および縦列駐車を容易にするパーキングアシスト機能、ペダル踏み間違い急発進抑制機能に加え、車両が時速約35km以下で直前に前進したルートを最大50mまでを記憶し、その同じルートをバックで正確に戻ることが可能となるリバースアシスト機能が採用されています。細い道での対向車とのすれ違いの際など、安全かつ正確に、元のルートに復帰することが可能となる便利な機能です。
インテリジェント・パーソナル・アシスタント
AI技術を活用することで、音声会話だけで車両の操作、情報へのアクセスが可能となる最新機能“インテリジェント・パーソナル・アシスタント”もMINIエースマンには搭載されています。
自然な会話に近い言葉でドライバーの指示や質問を理解し、適切な機能やサービスを起動可能にするほか、使用頻度に応じてドライバーの好みを学習してくれます。「Hey MINI(ヘイ・ミニ)」と呼びかけるか、ステアリングホイールのトークボタンを押すことで、インテリジェントパーソナルアシスタントが起動。ナビゲーション、電話、ラジオ、空調管理など、主要な機能を操作することが可能です。音声操作によるコミュニケーションは、円形センターディスプレイ上に、グラフィック、テキスト、アバターからなるアニメーションで表示されます。
MINI エースマンE
サイズ:全長4080mm×全幅1755mm×全高1515mm、ホイールベース2,605mm、最高出力:135kW、最大トルク:290Nm、0-100km 7.9秒、リチウムイオンバッテリー容量126.0Ah/42.5kWh、一充電走行距離:310km*
車両本体価格:491万円
MINI エースマンSE
サイズ:全長4080mm×全幅1755mm×全高1515mm、ホイールベース2605mm、最高出力:160kW、最大トルク:330Nm、0-100km 7.9秒、リチウムイオンバッテリー容量:136.0Ah/54.2kWh、一充電走行距離:406km*
価格:556万円
*: 一充電走行距離を含め、本記事にて記載の諸元値は、全てヨーロッパ仕様車を使用したヨーロッパにおける認可数値。
新型MINIエースマンを含む、全てのMINI新世代モデルは、MINI正規ディーラーでの注文受付に加え、MINIウェブサイト を通じてもプレオーダーが可能。MINI エースマンの納車は、2024年第4四半期以降が予定されています。
MINI Aceman Gallery