テスラは2026年4月10日、欧州で初めて先進運転支援システム「FSD(スーパーバイズド)」の正式な型式認可を取得し、翌11日にオランダ向け月額サブスクリプションを月額99ユーロ(約1万8500円)で正式に開始しました。
この認可を発行したのはオランダの車両認証機関「RDW(オランダ車両局/Rijksdienst voor het Wegverkeer)」で、同国がEUにおける最初の承認国となりました。

EV専門メディアのElectrekによると、RDWは独自のテストコースと公道において18カ月以上にわたりFSD(スーパーバイズド)の評価・試験を実施しました。その内容には、EU域内での160万キロメートル以上の公道走行データの検証、1万3000件以上の試乗、そして公道では再現できない4500件超のエッジケース(悪天候や緊急回避など、重大事故につながりうる状況)へのサーキットテストが含まれていました。
これらの検証・テストを踏まえ、RDWは「車両内のドライバーを継続的かつ厳格に監視することにより、本システムは他のドライバー支援システムよりも安全」と結論づけました。

RDWは承認にあたり、FSD(スーパーバイズド)は自動運転ではなく「ドライバー制御型支援システム」であると明示しています。システム作動中はドライバーが常に注意を払い、いつでも即座にステアリングを引き継げる状態を維持する必要があります。運転中の携帯電話の使用や読書は認められていません。ハンズオン操作は不要ですが、ドライバーの視線や手の状態をセンサーで常時監視し、必要に応じてシステムを無効化できる仕様となっています。
テスラは、オランダにおいて月額99ユーロのサブスクリプションのほか、7500ユーロ(約140万円)での買い切りオプションも引き続き提供しています。オランダでFSD(スーパーバイズド)を初めて有効にするドライバーには、システムの動作に関する理解を確認するための短いクイズへの回答が義務付けられます。
テスラは2026年夏に欧州でのより広域な展開を目標としています。ただし、EU加盟国全てへの拡大には、RDWが申請を提出したうえで27カ国の加盟国が投票し、過半数の承認を得る必要があり、そのプロセスはまだ開始されていません。現在は、FSD利用中に隣接する国境に近づいた際にアラートで通知され、国境を越える直前にシステムが自動的に解除される仕様となっています。

