EVcafeで考える 第1回
by がす
イーロン・マスク氏率いるテスラは5月、自動車やバッテリー製造へのインセンティブを含むさまざまな議題についてインド当局者と会談し、テスラはインド政府に対して、同国での電気自動車工場(ギガファクトリー)の設立を提案しました。
テスラは高い成長率を維持するために、今年2つのギガファクトリーを発表する必要があると私は見ています。メキシコがその1つでした。おそらくこちらで噂の3万ドルを切る「テスラの完全自動運転のアップグレードできる」小型EV、テスラモデル2(仮称)をここで作ると思われます。そして、もう一箇所の候補がこのインドです。(ただし候補には韓国、インドネシアもあります)。
去年のインド国内の自動車販売台数は472万台。SIAM(インド自動車工業会)によるとインドは現在、中国・米国に次ぐ世界第3位の自動車大国です。そんな中、インド政府は2030年までに乗用車販売の30%をEV化しようとしていますが、まだEVも充電インフラも足りていません。現状、インドの2022年のEV(四輪)の国内登録台数は、約4万台で、その中はタタ財閥のタタ・モーターズのEVが3万2千台でシェア8割の一強状態です。
しかもインドは1世帯あたりの車の所有台数が8%と極めて低いため、自動車の普及拡大の余地はまだかなり大きい市場です。そんなインドでEVを販売したいテスラは既にインドでテスラの各モデルの承認をとり、2021年にはインドでのモデルYの路上テストも目撃されています。しかしインドの外国のEVに対する高い関税のためテスラは販売を断念しました。交渉しましたがインドは関税を減らさなかったのです。インドとしては輸入ではなくテスラにインド内でギガファクトリーを作って欲しいと考えています。これはなぜか?憶測ですが、インドのニティン・ガドカリ大臣が「中国で作ったテスラ車をインドで売りたくない」と言っており、インドと中国の関係性の悪さに起因していると思われます。中国と陸続きのインドは我々日本人が思う以上に中国に対して様々な思惑が働いておりその一部と言えます。さて、テスラとしてはインドの市場でEVが普及できればいいので、今回のギガファクトリーインドは双方の利益が一致したこととなります。
もうひとつ、インドといえばあのカオスのような車とバイクと人々が入り乱れて大混雑した交通が有名ですよね? テスラの完全自動運転がどう対応するのか? イーロン・マスクはテスラの自動運転ならこのインドの交通にも自動運転がアピールできる絶好の機会だと考えているかもしれません。
がす(来嶋 勇人)
福岡県出身。(株)ファミリーマートのマーケティング本部でアプリやコーヒーのパッケージを作っていたが早期退職。無職になりテスラでハローワークに通い見つけた会社に入社。そこでゼロからスタートし、そこの関連会社の社長に抜擢され就任。現在はECやアニメーション事業を行っている。
プライベートでは2024年からイーロン・マスクの公式パロディアカウント(フォロワー140万人)からオファーをもらいイーロン・マスク(パロディ)公認のAIデザイナーとなり、ハイクオリティなAI画像をイーロン・マスク(パロディ)に提供中。そのメールをやりとりしているイーロン・マスク(パロディ)はイーロン・マスク本人だと思っている。
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