英ランドローバーは2026年9月1日、ブランド史上初となる完全電動SUV「レンジローバー・エレクトリック」を正式発表しました。米国での開始価格は13万8000ドル(約2210万円)で、ガソリン仕様のベースグレード「レンジローバー SE」(11万3000ドル・約1810万円)を上回る設定です。注文はすでに受け付けを開始しています。
搭載するのは、二重積層構造のリチウムイオンバッテリー(実用容量118.5kWh、344個の角型セルを使用)で、EPA推定航続距離は最大333マイル(約536km)。800Vアーキテクチャと分割充電技術を組み合わせ、ピーク充電速度は350kWに達します。DC急速充電では10〜80%充電を約22分でこなし、わずか10分の充電でも約125マイル分の航続を回復できるとしています。北米向けにはネイティブのNACS充電ポートを備え、テスラのスーパーチャージャーも利用可能です。

駆動には前後車軸それぞれにモーターを配置するツインモーター構成を採用し、システム出力は543馬力。半導体にはシリコンカーバイドを用いており、統合トラクション管理システムは50ミリ秒以内にモーター回転を制御します。0-60mph加速は4.3秒、50-75mphの追い越し加速は2.7秒とされ、シングルペダルドライブモードにも対応します。
最大33度の傾斜からの発進、45度斜面でのローリング登坂、そして最大35.4インチの渡河深度など、レンジローバーらしいオフロード性能は電動化後も維持されています。ツイン・チャンバー式エアサスペンションを採用し、乗り心地や静粛性は従来のガソリン/PHEVモデルよりも洗練されているとアピールしています。

インテリアには冷蔵庫や折りたたみテーブルを備えるなど、ラグジュアリーSUVらしい装備を継続。ファーストエディションにはベルグレイヴィアグリーン、サントリーニブラック、ヴァレジネブルーの3色のボディカラーと、ウルトラファブリックやクヴァドラ製ファブリックを用いた内装が用意されます。スマートフォンアプリからはヒーター付きステアリングの起動やキャビン浄化、予測航続距離の確認といった遠隔操作も可能です。

車体はショートホイールベースとロングホイールベースの2構成で展開。開発では実路走行90万マイル以上、仮想テストは25万時間超に及び、マイナス40°Cから90°Cまでの環境下での耐久試験も実施済みとしています。関連特許の出願数は330件に上るとのことで、電動化に伴う技術投資の大きさがうかがえます。
(EVcafe編集部)

