テスラのチーフデザイナー、フランツ・フォン・ホルツハウゼン氏は2026年6月6日、欧州のテスラファンイベント「Tesla Takeover Europe」にオンラインで登場し、次世代ロードスターについて「数週間以内にデビューする」と発言しました。
一方、米メディアのThe Informationは2026年6月5日、テスラが公開デモを2026年8月以降に計画していると内部情報筋4人の証言をもとに報じています。デモの場ではスペースXとの共同開発による「コールドガス・スラスターシステム」を披露する予定とのことです。
スラスターシステムはテスラ社内でコード名「A71」と呼ばれており、開発はスペースXが担当しています。コールドガス・スラスターは燃焼を伴わず、圧縮空気の噴射によって推力を生み出す仕組みで、ファルコン9やファルコン・ヘビーにも使われているCOPV(複合材料オーバーラップ圧力容器)製のタンクを後席スペースに搭載する設計です。これにより0-60マイル(約100km/h)を1秒未満で加速する極限的な性能と、短時間のホバリング(地面からの浮上)が実現するとされます。
テスラは「スペースXパッケージ」と呼ばれるスラスター搭載の限定版と、スラスターを省いたスタンダード版の2モデルを展開する計画です。テスラ公式サイトに記載されているスペックは最高速402km/h以上、航続距離約1000km、出力1000馬力以上、価格25万ドル(約3750万円)となっています。
次世代ロードスターは2017年のプロトタイプ公開以来、開発の遅延が続いており、今回が8度目のタイムライン変更となります。The Informationが「8月以降」と報じる一方、チーフデザイナーが「数週間以内」と述べたことで、デモの時期についてふたつの見方が交錯しています。2017年のプロトタイプ公開から約9年を経て、完成版ロードスターの姿を見られる日はいよいよ近づいているようです。

